かつての人気テレビ番組「マネーの虎」で、独特のオーラを放っていた南原竜樹氏を覚えている方も多くいらっしゃるだろう。成功者というイメージのある南原氏だが、つい数年前には60円のパンを買うにも躊躇するほどのどん底に落ちた経験をしているという。奇才なビジネスセンスを持つ南原氏に、会社とともに歩んできたこれまでの軌跡と仕事をする上でもっとも大切にしている信条を伺った。(聞き手/小林昇太郎、撮影/蛭間勇介) ――今までいろいろなご経験をされてきたと思いますが、これまでのキャリアについて教えてください。 南原竜樹/1960年名古屋生まれ。学生時代にひとりで高級外車の並行輸入を起業して以来、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、メキシコ、アラブ首長国連邦、マレーシア、韓国、香港など世界中を駆けまわる。各国の通貨危機や為替のデリバティブ取引を利用して、中古車屋からディーラー、インポータ