ソフトバンクグループの業績悪化が止まらない。先週30日には2020年3月期の通期予想を1500億円下方修正し、9000億円の最終赤字とした。 グループ内では、携帯事業やZホールディングスなどの事業が、合計で9000億円程度の黒字見通しとなる一方で、この2倍の水準である1.8兆円もの損失を計上したのが「ソフトバンクビジョンファンド(SVF)」だ。 SVFを巡っては、これまでに表面化してきた米ウィー・カンパニーや米ウーバー・テクノロジーズといった投資先の企業価値下落問題に加え、新型コロナによる全体市況の後退が追い討ちをかける動きになりそうだ。一部で囁(ささや)かれているように、今回の赤字はソフトバンクの経営危機を本当に示唆しているのだろうか。まずは、これまでのソフトバンクの投資戦略をおさらいしたい。 “借金“で巨大化したソフトバンク ソフトバンクが巨額の企業買収や投資を行う場合の癖といえば、「