映画「ゴジラー1.0(マイナスワン)」で日本作品初の米アカデミー賞視覚効果賞を受賞した山崎貴監督(長野県松本市出身、第31回信毎賞)。長野県上田市で開かれたトークショーや取材の中で、監督になって以来撮りたかったというゴジラ映画に対する思いを語った。 【写真】ゴジラについて語る山崎監督 ゴジラはかっこよさより「怖さ」 子供の頃、野球中継が雨で流れた際にゴジラを含めた特撮怪獣映画が代わりに放送されることがあり、見ていた。たつ年生まれということもあり、特にキングギドラが好きだった。特撮の長い歴史の中で、ゴジラは怖いものからユニークなものまであるが、初代ゴジラみたいに怖いものがいい。ゴジラには、かっこよさより怖さが重要だと考える。 阿佐ケ谷美術専門学校(東京都杉並区)に入って、当初は造形をしたかった。だがすごく出来のいい造形作品を作る先輩に出会ってしまった。後に彼は「シン・ゴジラ」(2016年)の