(英エコノミスト誌 2014年4月19日号) デンマークの不動産市場は不安定な基盤の上に成り立っている。 ユーロ危機の間、窮地に陥った地中海沿岸諸国が極めて分不相応な暮らしをしていたことが判明した。欧州北部の人々は、南欧の人たちの浪費ぶりに不快感を示した。 だか、北部のすべての人が、絵に描いたような倹約家なわけではない。デンマーク世帯は、主に先進国から成る経済協力開発機構(OECD)の加盟国34カ国の中で、可処分所得に占める債務の割合が最も高いのだ。 デンマーク人の浪費癖は今、南欧の無責任な人たちのそれと同じくらい持続不能に見えてきた。 他の多くの地域と同様に、問題の発端は住宅市場だった。2004年には、デンマークの住宅ローンのうち、借り手が利払いだけを行い、元本は一切返済しない長い「インタレスト・オンリー(IO)」期間があるローンはたったの10%だった。それが2013年には57%に上昇し