■海外論潮短評(33) 初岡 昌一郎 -アメリカ・ジャーナリズムの再構築- ─────────────────────────────────── ニューヨークの名門コロンビア大学ジャーナリズム研究科大学院が発行する隔月 間学術誌『コロンビア・ジャーナリズム・レビュー』2009年11/12月号が「アメリ カ・ジャーナリズムの再構築」を主テーマに取り上げ、24ページの長大論文を掲 載している。 この論文を掲載するにあったて、同誌編集部は「商業的非営利的公共的なニュー ス部門におけるアカウンタビリティ(責任のある)ジャーナリズムの体質強化に役 立つエコシステムを作るために」論争を提唱し、今後の論争の場を同誌が継続的 に提供するとしている。この論文に対はする批判や論争への参加のために、同誌 は特別のウェブサイトまで設けている。 論文の共著者の一人、レオナルド・ダウニー・ジュニアは
〕『公共性の構造転換』英語版出版を機に、民主政治、批判理論、フェミニズム、文化研究などの論客が、今日的な公共圏の理念と限界をめぐって議論を交わした。論考と討議を収録。 目次 序 1 序論:ハーバマスと公共圏…クレイグ・キャルホーン 第1部 哲学的モデル 2 実践的な討議:道徳と政治の関係…トーマス・マッカーシー 3 公共空間のモデル──ハンナ・アレント、自由主義の伝統、ユルゲン・ハーバマス…セイラ・ベンハビブ 4 公共圏:モデルと境界…ペーター・U・ホーエンダール 5 公共圏の再考:既存の民主主義の批判のために…ナンシー・フレイザー 6 かつて公共圏は存在したのか? 存在したとすればいつなのか? アメリカの事例の考察…マイケル・シュドソン 7 政治理論と歴史分析…モーイッシュ・ポストン 第2部 公共の場におけるコミュニケーション 8 メディアと公共圏…ニコラス・ガーンナム 9 公衆としての
ここしばらく集中力が落ちたように思い、突然にルーマンの『マスメディアのリアリティ』(林香里訳、木鐸社、2005年)を読む。これで集中力が上昇するとは正直思えないが、歴史資料ばかりを読んでいて、ネタづくしになった頭をすこしほぐすくらいにはなるだろう。7章の「広告」は、2年半前に英文で読んだところ。「ルーマン語」に精通していない私にとって、本を読みながら、本を読めていないことを確認する時間だったことをよく覚えている。以下は、ちょいメモ。 「広告は情報を操作しようと試みている。そしてその仕事は不誠実であり、そういうことを前提にしていることが前提になっている。それはマスメディアの大罪を自らかぶって、あたかもその他すべての番組を救おうとしているかのようである。おそらくこれが、広告が手の内を明かしてプレーしている理由であろう」(p.70)。 広告は、「これは広告ですよ」というメタメッセージの共有があっ
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