さまざまな事例をもとに 科学者の社会的責任について考える リベラルアーツ研究教育院で、私は「科学技術社会論」を教えています。 科学技術社会論とは何か? 科学技術が社会との関わりの中で引き起こしてしまう問題や、逆に社会が科学技術に与える影響などについて考える研究分野です。「科学技術社会論A」は1年生向けで、科学とは何か、という問題についてのこれまでの考え方の変遷を教えたうえで、論文の役割や書き方、ついで研究姿勢・倫理について話をして、最後に科学技術社会論の現実的な問題を取り上げます。「同B」は2年生向けでより幅広い事例を深く分析します。水俣病やイタイイタイ病、薬害エイズ訴訟、Winny事件、低量被ばく問題などをテーマに講義を行っています。「同C」は3・4年生向けで、こちらではクリティカルシンキングの手法を取り入れながら科学技術社会論の具体的な問題についてグループで考えるいわゆるグループワーク