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■ やはり起きていた刑事的萎縮効果による技術停滞 岡崎図書館事件(13) 12月12日の夕方、Twitterの#librahack界隈で以下のサイトが発掘された。 杉並区立図書館 新着図書 更新情報 (非公式), http://www.naotaka.com/library/ 更新停止のお知らせ 突然ですが、2010年6月22日をもちまして、「杉並区立図書館 新着図書 更新情報 (非公式)」の更新を停止させていただきます。 当ページをご利用の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。 6月22日といえば、librahack.jp が公開された翌々日だ。東京の杉並区立図書館といえば、使われている図書館システムは三菱電機ISのMELIL/CS(新型)だ。 このサイトの公開された当時に書かれたサービス説明が、以下にある。 杉並区立図書館の、「その日の新着図書」がわか
■ 岡崎市に求められているものは何か 岡崎図書館事件(12) 9月の20日の週、遅れた夏休みをとって帰省した私は、東海環状道をひとっ走りして、岡崎市立中央図書館を訪問した。そこのカフェで中川氏と面会するためだった。中川さんからは、じっくり事件の詳細*1をうかがったのだが、せっかく図書館にいるのだからということで、その場の思い付きで、三浦主任に会ってみますかという話になり、カウンターに伝言を残したところ、三浦主任はカフェまでお越しくださり、夜遅くまで3人でお話をした。 実は、中川さんは、釈放されるときに、真っ先に図書館へ謝りに行く*2つもりだったのだそうだ。ところが、釈放の間際に、O警部補から「図書館には行かなくていいから」「俺が代わりに伝えておいてやるから」「図書館には言っておくから」と、止められたのだという(「Librahackメモ」の6/14「不起訴で釈放された」に詳細な記述がある)。
朝日新聞名古屋本社版2010年12月1日朝刊30面「逮捕の男性に業者側が謝罪 岡崎図書館問題「不便かけた」」 朝日新聞社データベース事業センターの許諾のもと転載(承認番号:2-2096) ※朝日新聞社に無断で転載することを禁止する また、日経新聞は「図書館システムに不具合」の見出しで、次のように報じている。 (略) 岡崎市の図書館では今年3〜5月にシステム障害も発生。これを巡り、自作の検索プログラムで繰り返しアクセスした愛知県の男性が、「サイバー攻撃」と誤解され、愛知県警に業務妨害容疑で逮捕され、その後起訴猶予処分となった。同社はこの件も「システム仕様が原因だった」とした。 男性は新着図書情報を取得するためアクセスしただけだった。同社は当初、「システムに問題はない」と市側に説明していた。門脇三雄社長は「対応が早ければ(男性に)不快な思いをさせることはなかった。誠意をもって対応したい」と謝罪
■ 三菱電機ISに求められているものは何か 岡崎図書館事件(10) 今日の読売新聞朝刊社会面に次の記事が出ていた。 図書館システム不具合…三菱電機系 情報流出・蔵書検索が「サイバー攻撃」か?, 読売新聞2010年11月29日朝刊社会面 図書館利用者100人以上の個人情報が流出したほか、蔵書を検索しただけで「サイバー攻撃」と誤解された男性が偽計業務妨害容疑で逮捕され、その後、システムに原因があったことも分かった。同社は近く調査結果を公表し、関係者に謝罪する。 (略)MDISは06年には不具合を改良し、その後に納入した図書館には改良版を提供していたが、今回、岡崎市から障害の相談を受けた際には「システムに原因はない」と回答。このため図書館は警察に被害届を出していた。MDISは「保守担当者がシステムをよく理解していなかった」として、逮捕された男性への謝罪の意を表明する方針。 三菱電機ISが近く発表
■ 逮捕時報道で疑問を挟めなかったメディアは一般紙だけではなかった 岡崎図書館事件(9) このところ、公安資料Winny放流事件のこともあり、新聞社やテレビ局から何度か取材や問い合わせを頂く機会があったが、そういうなかで、記者から岡崎図書館事件のことについて触れられることもあり、新聞が最初の逮捕時報道で疑問を挟めずに警察発表をそのまま流したことを恥じ入るといった趣旨の言葉を頂くこともあった。 その一方で、「技術屋と法律屋の座談会(第2回)」で会場のフリーライターの方から「マスコミ報道が悪いと言われても、まあストレートニュースってそういうものよね」という発言が出たように、警察発表を短時間で記事にしていくという警察担当記者の日常作業からすれば、たしかにそんなものなのかもしれない。実際、警察がそういう発表をしたという事実は伝えられるべきであるし、もしあの報道がなければ、私たちはそういう逮捕事案が
librahackの件は、自分としてもなんとかしたいと思っていて、よくわからないという人に聞かれた際に、なんとか説明しようと頑張ることがたまにある。 今までは、なかなか良い例え話が思い浮かばなくて、新聞の記事にもなっていた「電話がちゃんと切断されない不具合によって電話がパンクした」というのは結構いいと思ったんだけど、それでも不具合の部分の説明しかできなくて、「そんなに電話するのが悪いんじゃないの?」みたいな話にうまく返せず、困ってた。 そんな中、もう少しいろいろな側面まで含んだ例えを思いついたので、先日Twitterに書いてたんだけど、忘れないようにここにメモっておく。 男が、図書館で本を借りて翌日に返して違う本を借り…を毎日続けた。借りた総数は多いが、順番に借りるだけで、複数同時ではないから迷惑でないと思ってた。しかし、窓口に返却した本を司書が本棚に戻さなかったため、本棚の本がどんどん減
■ 岡崎図書館事件(2の2) 図書館はどうしたのか 前編 岡崎市立中央図書館のホームページへの大量アクセスによる障害について, 岡崎市立中央図書館, 2010年9月1日 が話題になっている。 事件直後、つまり逮捕報道の翌々日の5月28日、最初に電話取材したのは岡崎市立中央図書館だった。このときは録音していたが、とくに意味のある情報が得られなかったので聴きかえすことはなかったのだが、今日改めてはじめてその内容を聴いてみたところ、図書館側の姿勢が当初から現在まで全く変わっていないことに驚愕した。この時点で既に言うべきことは言っていたが、図書館側は当初から話を受け入れる様子がまるでなかった*1。以下、正確性を期すためそのまま内容を示す。先方は、岡崎市教育委員会図書館交流プラザ中央図書館企画室の三浦氏(日経コンピュータ8月4日号の記事で図書館側として出ていた方)。 私: 情報セキュリティの研究をし
岡崎市立中央図書館事件[http://www26.atwiki.jp/librahack/] を見ても感じるのだが、ひどいシステムを導入あるいはひどい運用をされているにも関わらず、発注側担当者が開発会社あるいは運用会社をかばうという「IT版ストックホルムシンドローム」が、自治体においては良く見られる。 ストックホルムシンドローム[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A0%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4] とは、 犯罪被害者が、犯人と一時的に時間や場所を共有することによって、過度の同情さらには好意等の特別な依存感情を抱くことをいう。 (中略) 「警察が突入すれば人質は全員殺害する」となれば、人質は警察が突入すると身の危険が生じる
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