東京・JR山手線の田町駅から徒歩1分。何の変哲もないビルの5階に、最近、大手メーカーなどを退職した元技術者たちが自らのアイデアを売り込みに訪ねてくる小さなオフィスがある。 オフィスの主は、インテレクチュアル・ベンチャーズという会社。米マイクロソフトで要職を務めたネイサン・ミアボルド氏とエドワード・ジュング氏らが、2000年に米ワシントン州で共同創業したファンドの日本法人だ。 インテレクチュアル・ベンチャーズは、同社が手がける特許ライセンス事業で知名度を高めた。この事業では、投資家から集めた資金で大学や企業などから新技術の特許を買い集め、それを大企業などにライセンスして収入を得る。ライセンス契約を結ぶ過程で、特許権侵害を巡る訴訟を起こすことも少なくない 。 パテント・トロールとは別の顔 5000億円以上の運用資産を持つ同社は、これまでに約4万件の知的財産をポートフォリオとして構築し、韓国サム