危険物 (火薬) に相当する粉末の反応性を向上させようという目的で、微粉末化を試みた。最初は、超音波ふるい機にておこなったが、静電気発生により粒子がだまになる傾向があったため、ドラフトで乳鉢を使って「手摺り」で粉砕することにした。乳鉢は充分な大きさのものがなく、手短にあった小さいもので、擦ると縁からこぼれかけるような量を「素手」で扱った。ドラフトは防爆型でガラスを閉められるタイプのものであった。しかし、手とうでの一部は素手のままドラフトの中にはいっており、微粉末は静電気を帯びていたためか、あるいは安全量を超えていたかは定かでないが、扱っている本人の意表をついて一瞬にして反応を起こし、乳鉢と乳棒はこなごな。乳棒を支えていた本人の指ならびに眼鏡も一部爆風で吹き飛んだ。就業時間後のことであり、処置が少々遅れた。入院 1 ヶ月半、全治 3 ヶ月。指はもとにもどらず。 (教訓) 危険物の知識をもって