【ソウル=加藤達也】世界基督教統一神霊協会(統一教会)の創始者である文鮮明氏が3日、肺炎などの合併症のため韓国京畿道加平郡の病院で死去した。92歳だった。統一教会が明らかにした。 文氏は1920年、現在の北朝鮮平安北道定州出身。54年、統一教会を創設して「教主」となり、ソウルの大学などを拠点として学生や知識層を中心に急速に信者を増やした。58年に日本、59年に米国に支部を開いたのを皮切りに欧州など世界各国に活動を拡大。韓国メディアによると現在約190カ国に約300万人の信者を持つ。 文氏一族は韓国では企業グループを保有する実業家一家としても知られる。政治にも注力し、68年には韓国と日本で反共産主義団体「国際勝共連合」を創設した。反共活動の一方で、90年には旧ソ連を訪問、ゴルバチョフ大統領(当時)と会談。また、朝鮮半島の南北統一を唱え、91年には訪朝して金日成主席と会談した。 統一教会は、日