フランス・アルペン地方の城で、床板の裏に大工が書き綴っていた秘密の日記が見つかった。19世紀後半のフランスで、村の住民がどのように暮らしていたかを知る貴重な資料だという。BBCパリ特派員のヒュー・スコフィールド記者が解説する。
by Sandrine Néel 古い本は書かれている内容が興味深いだけでなく、「1300年前の文書が本の装丁から見つかる」ことや、「中世ヨーロッパのメガネ跡が見つかる」といった、驚くべき発見がされることもあります。なんと今回は、大学の図書館に所蔵されていた本から「死に至ることもある毒」が発見されたと話題になっています。 How we discovered three poisonous books in our university library https://theconversation.com/how-we-discovered-three-poisonous-books-in-our-university-library-98358 デンマークの南デンマーク大学図書館に所蔵されている歴史に関する3冊の本を蛍光X線分析で調べた研究者らは、本のカバーが高濃度のヒ素を含んでいること
大阪府八尾市の顕証(けんしょう)寺(浄土真宗本願寺派)に同寺の開祖・蓮如上人(1415~99年)が成仏させた大蛇の骨と伝わる巨大な頭骨がシャチであることが分かり、23日に東京で開催された生き物文化誌学会で、大阪大総合学術博物館の伊藤謙特任講師らの調査グループが発表した。シャチのほぼ完全な古い頭骨はあまり例がなく、化石であれば国内初の貴重な資料となるため、今後の調査に注目が集まりそうだ。(藤浦淳) ご救済の大蛇骨 この骨は「蓮如上人ご救済の大蛇骨」として、同寺に伝えられてきた。伝承では、石山本願寺(現大阪城)の開創(1496年)直後に現在の大阪市中央区の南御堂付近で発見。蓮如の夢に現れた女が大蛇「龍女(りゅうじょ)」に変えられて苦しんでいると訴えたことから、これを救済したあと海に死体があがった、とされている。
14世紀中ごろの室町時代(南北朝時代)に描かれたとみられる、本州から九州のほぼ全域が記された日本地図がみつかった。広島県福山市の県立歴史博物館が15日発表した。現存する最古の日本地図は京都・仁和寺(にんなじ)所蔵の「日本図」(1305年)とされるが、西日本が欠けており、全体が残った地図では最古級。日本地図の変遷をたどるうえで重要な発見と注目される。 博物館によれば、確認されたのは「日本扶桑(ふそう)国之図」(縦122センチ、横57センチ)。広島出身の収集家から博物館に寄託された。国内68カ国が描かれ、地図の欄外には国名と郡名、人口や田畑の面積、寺の数なども記された。近畿を中心に九州を上に描き、京都から各地へ街道が伸びている。当時は「琉球(りゅうきゅう)」と呼ばれ、日本と中国などとの中継ぎ貿易で栄えた沖縄も記されている。沖縄を「龍及(りゅうきゅう)国」と表現する鎌倉時代の地図の特徴と、港町の
ハフポスト日本版ニュースエディター。 公衆衛生、ジェンダー、調査報道が関心領域。[email protected]
磁石の性質がある曲がった金属に、電気を流すだけで温度が上がったり下がったりする現象を世界で初めて観測したと、日本の物質・材料研究機構などのグループが発表し、コンピューターの新しい冷却技術などにつながる可能性があると注目されています。 その結果、金属の曲がっている部分で、温度がわずかに上がったり、下がったりして、電流が増えるほどその度合いが増す現象を世界で初めて観測しました。 グループによりますと、この現象は50年以上前に存在が予測されていましたが、これまで観測された例はなく、電気を熱に変える研究の進展やコンピューターの新しい冷却技術などにつながる可能性があると注目されています。 物質・材料研究機構の内田健一グループリーダーは「ニッケルという身近な材料にも、まだ、新しい物理現象が眠っているんだと驚きました。電気を流すだけで、振動も騒音もなく小さいところに組み込めるので、新しい熱制御の原理につ
2018年4月27日 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所 学校法人武蔵野美術大学 大学共同利用機関法人人間文化研究機構 国文学研究資料館 学校法人成蹊学園 成蹊大学 国立大学法人総合研究大学院大学 武蔵野美術大学(学長:長澤忠徳)の宮原ひろ子准教授、国立極地研究所(所長:中村卓司)・総合研究大学院大学(学長:長谷川眞理子)の片岡龍峰准教授、国文学研究資料館(館長:ロバート キャンベル)の岩橋清美特任准教授らの研究グループは、江戸時代の古典籍に含まれる日々の天気の記録などから、太陽の27日の自転周期が過去300年にわたって日本での雷の発生に影響を及ぼしてきたことを明らかにしました。 太陽活動と気候変動に相関が見られることはすでに知られていますが、そのメカニズムはまだ分かっておらず、加えて、気象の時間スケールでも太陽活動が影響するのかどうかについては議論が続いています。
人間の消化器系を示すイメージ図。左上に腎臓に似た形をした紫色の脾臓がある。2009年7月に発表された研究によると、マウスを対象に調査した結果、役立たずと思われていた脾臓は、実際には損傷を受けた心臓の回復に欠かせない役割を果たしていることがわかった。 Illustration by MedicalRF.com/Visuals Unlimited 人体には虫垂や扁桃腺(へんとうせん)、余った血流路など、痕跡器官と呼ばれる臓器が存在している。進化の名残ともいえるこのような器官は、あっても無くても人体にはそれほど影響がないと考えられてきた。しかし、医療研究技術の発達に伴い、痕跡器官にも実際には懸命に働いている臓器があることがわかってきた。 痕跡器官の好例が脾臓(ひぞう)である。最新の研究によると、損傷を受けた心臓の回復に欠かせない役割を果たしていることが判明したという。脾臓は腎臓に似た形で腹部の左
藤代かのめ/滝野川よつき @chrms_ @urutora2014 わたしのひいじいさんは、海軍のトップクラスの人間で写真が趣味だったそうです! 先の大戦で輸送艦の艦長やってたそうです。
(CNN) 2000年前の観光者がこぞって訪れたヒエラポリスの神殿。ギリシャ・ローマ様式の神殿の下にある洞窟はかつて地下世界への入り口とされ、人々は鳥や雄牛などの動物が死んでいくのを畏敬の念とともに眺めた。この「地獄の門」の謎が解けたと研究者のチームがこのほど発表した。 現代のトルコに位置するこの洞窟は、冥界の神プルートにちなんで「プルトニウム」と名付けられた。「死の息」を吐き出しており、一帯に近づいた場合、いけにえの動物を先導する聖職者以外のあらゆるものが死ぬと考えられていた。 しかしハーディー・プファンツ氏ら火山学者で構成される研究チームはこのほど学術誌「アーキオロジカル・アンド・アンソロポロジカル・サイエンシズ」で、現場の奥深くにある地表の亀裂から高濃度の二酸化炭素(CO2)が放出されており、死に至る場合もあるとの論文を発表。携帯式のガス分析装置を使用し、CO2濃度が洞窟の入り口では
火を扱えるのは人間や一部のサルなどの高い知能を備える動物に限られると考えられてきましたが、オーストラリア北部に、火を使って狩りをする鳥が3種類もいるという研究発表がされています。 Intentional Fire-Spreading by “Firehawk” Raptors in Northern Australia | Journal of Ethnobiology http://www.bioone.org/doi/abs/10.2993/0278-0771-37.4.700 Australian raptors start fires to flush out prey | Cosmos https://cosmosmagazine.com/biology/australian-raptors-start-fires-to-flush-out-prey オーストラリア北部に生息する
割れても、断面を押しつけるだけで元どおりに修復できるガラス材料の開発に、東京大学の研究グループが世界で初めて成功しました。 研究グループは新たな接着剤の開発を進めていましたが、偶然、固くさらさらした手触りの物質に自然に元どおりになる自己修復機能があることを発見しました。 この物質は「ポリエーテルチオ尿素」と呼ばれるもので、これを材料に作ったガラスは割れても数十秒間、断面を押しつければ元どおりに修復できます。 また数時間あれば元の強さに戻ることも確認できたということです。 こうした室温環境で壊れても自己修復できる物質はゴムのような柔らかい材料では見つかっていましたが、ガラスのような固い材料では実現が難しいとされていました。 柳沢さんは「見つけたときは自分も半信半疑だったし、論文もさまざまな指摘を受け何度も実験を繰り返した。直るガラスは、壊れたら捨てるというサイクルとは異なる環境に優しい材料に
フィリピン沖の海底で、太平洋戦争中にアメリカ軍に撃沈された旧日本海軍の戦艦「山城」や「扶桑」などと見られる5隻の艦船が見つかったとアメリカの調査チームが発表しました。 それによりますと、発見されたのは、船体の形状などから昭和19年10月のレイテ沖の海戦でアメリカ軍に撃沈された戦艦「山城」や「扶桑」のほか駆逐艦の「満潮」と「朝雲」、それに「山雲」と見られるということです。 この調査チームは、おととし、フィリピン沖のシブヤン海の海底で戦艦「武蔵」を発見し、世界的に注目されました。 今回の海底調査は先月下旬から今月はじめにかけて行われたということで、チームのフェイスブックのページには、無人探査機で撮影した海底に沈む船体の写真などが順次公開されるということです。 今後、専門家などによる分析や検証が進むことが期待されます。 旧日本海軍の戦艦「山城」と「扶桑」は、同型艦で、全長およそ200メートル、幅
ウミガメの甲羅の上で暮らす新種の甲殻類を、北海道大の角井敬知(かくいけいいち)講師(系統分類学)らが発見した。甲羅に乗って海中を旅する浦島太郎の物語にちなんで、「urashima(ウラシマ)」の文字を含む学名をつけ、分類学の国際専門誌に発表した。 この甲殻類はタナイス目の一種。体長2~3ミリで、はさみを持つ。ウミガメに付着するフジツボなどを研究する日本工営中央研究所の林亮太研究員が甲羅に付着していた個体を採取して角井さんに送ったことが、新種発見のきっかけになった。 昨年5~6月に鹿児島県・屋久島で改めて調査を実施。砂浜に上陸したアカウミガメの甲羅上から採取し、体の構造を顕微鏡で詳しく調べた。その結果、脚や触角の特徴などが、既知のどの種とも異なることが分かった。 アカウミガメは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている。角井さんは「生物多様性を守るには、ウミガメだ
物質と出合うと、光を放って消えてしまう不思議な性質を持つ「反物質」が、雷によって大量に作られていることを、京都大や東京大などの研究チームが突き止めた。これまで、宇宙から降り注ぐ高エネルギー粒子(宇宙線)が地球の大気にぶつかって生じるケースなどが報告されていたが、身近な気象現象である雷による生成が確認されたのは初めて。英科学誌ネイチャー(電子版)に23日、論文が掲載される。 反物質は、物質と電気的な性質が逆で、宇宙誕生時には物質と同じ量あったが、その後ほとんどが消えたと考えられている。ただ、加速器を使って人工的に作ることができ、米映画「天使と悪魔」(2009年)では、物質と接触して膨大なエネルギーを放つ「兵器」として描かれた。 京都大の榎戸輝揚・特定准教授(宇宙物理学)らのチームは今年2月、新潟県柏崎市で雷雲から放出されるガンマ線を観測。その結果、反物質の一種である「陽電子」が消滅する際に出
中世・ルネサンス音楽研究の第一人者で立教大学名誉教授の皆川達夫さん(90)が11日、「かくれキリシタンの祈りの歌」と題した公開講演会(主催:立教大学キリスト教学会、文学部キリスト教学科、キリスト教学研究科)に登壇。キリスト教と音楽、そして隠れキリシタンに歌い継がれてきた「オラショ」について、集まった140人余りの聴講者を前に講演した。 「キリスト教と音楽のつながりは深い。教会には常に音楽があり、また音楽の歴史を語るとき、キリスト教は切っても切れない存在だ」と皆川さんは言う。「例えば、バッハやシューベルト、モーツァルトも優れた宗教音楽を残している。それはなぜか」。そう問い掛け、キリスト教会において音楽が重視されてきた背景をひもといた。 多くの宗教は、見えない神を何とか視覚的に捉えようと、仏像や仏画などを作る。また、海や山、木などに神が宿っているとして、それを拝むことによって神の存在を確かめる
哺乳類の細胞が、酸素だけでなく、食物に含まれる硫黄を使った呼吸(硫黄呼吸)をしていることが分かったと、赤池孝章・東北大教授(生化学・微生物学)らの研究グループが27日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。硫黄呼吸は原始的な細菌だけが行っており、進化の過程で失われたと考えられてきたが、ヒトなどでも生命維持に不可欠だという。 細胞レベルでは、呼吸はエネルギーを作り出す活動を指す。生物は細胞内にあるミトコンドリアで、主にブドウ糖と酸素からエネルギーを作って利用している。研究グループはヒトやマウスのミトコンドリアを詳しく調べ、アミノ酸の一種のシステインと硫黄が酵素の働きによって結びついて活性化し、エネルギーを生み出していることを見つけた。硫黄呼吸をできなくしたマウスの寿命は約10日しかなかった。
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