7月7日、日本スポーツ振興センター(JSC)の将来構想有識者会議が開かれ、新国立競技場はやはりイラク出身の建築家・ザハ・ハディド案のまま、総工費2520億円ということで了承された。 過去の五輪のメイン会場総工費は北京五輪が430億円、ロンドン五輪が650億円というから、いかに莫大な金額であるかがわかるだろう。 そもそも、この新国立競技場設計案募集時の計画予算は1300億円だった。ところが、ザハ案に決定した少し後に倍以上の3000億円がかかることが判明。世論の強い批判を受けて、2014年5月の段階で、1625億円まで圧縮することになっていた。それがいつのまにか再び増額されてしまったのである。 「異様なことがどんどん出てくる。公共事業の問題もあるし、政治家、官僚の問題もある」 こう語ったのは、新国立競技場計画について、かなり早い段階から警告を発してきた建築エコノミストの森山高至氏だ。 6月29
