「平和と福祉」を看板に掲げる公明党と共産党。政党支持率がほぼ同じで、支持層が重なることでも知られる。そこに異変が起きた。不況を背景に共産党が「蟹(かに)工(こう)船(せん)ブーム」を巻き起こし、無党派層に食い込み始めたからだ。余勢を駆って、公明党の支持母体「創価学会」に反発する「アンチ学会層」や、創価学会員そのものにも秋波を送り始めた。果たして、この作戦の行方は…。 □ ■ □ 公明党幹事長の北側一雄が立候補を予定する大阪16区(堺市の一部)。連立のパートナーに議席を譲るべく自民党は候補者を立てていないが、そこに、かつてない逆風が吹いている。 対抗する民主党新人で元大阪府議の森山浩行と、共産党新人で元同府議の岸上倭文樹(しずき)が、公明党批判のボルテージを上げているからだ。 岸上事務所に聞き慣れない電話がかかってき始めたのは、麻生内閣の支持率が低迷した今年始めのころ。自民、公明両党の
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