たった今(5月27日午後4時)、麻生首相と鳩山代表による初の党首討論が終わった。筆者は、討論の行なわれた参議院内にいながら、言い難い虚脱感に包まれている。その理由は麻生首相の側にある。 昨年来、麻生首相は党首討論の機会を待ち望んでいたという。通常国会の最後になってようやくその機会がまわってきた。それがきょうの党首討論だった。 だからこそ筆者は、党首討論の始まる前まで、麻生首相は、自らの施政を誇示するような発言に終始するのではないか、と考えていた。きっと、麻生内閣の進める経済景気対策を説明し、審議中の補正予算案の正しさを主張するに違いないと思ったのである。 だが、予想は外れた。麻生首相は、国家のリーダーとして、内閣総理大臣として、唖然とするような愚挙に出たのである。 〈国民からして今、最大の関心事は西松(建設の違法献金)の問題だと思います。この国民からの目線というものは、一番の関心事であって