「政治主導」を掲げる鳩山由紀夫首相のもとで、首相官邸の光景も大きく変わった。その一つが、毎週火曜と金曜の午前中に開かれる閣議と閣僚懇談会の時間。平均開催時間は麻生政権当時のほぼ倍の約38分に及ぶ。【田中成之、念佛明奈】 「陛下の思いが少しは入ったお言葉をいただくような工夫ができないものか考えてもらいたい」 先月23日の閣議。臨時国会の開会式で天皇陛下が読み上げるお言葉案を閣議決定した後の閣僚懇談会で、岡田克也外相はこう問題提起した。閣僚が天皇陛下の発言にコメントするのは異例で、後に首相も批判する事態になった。 閣僚懇は閣議の後にそのまま閣僚全員が残り、自由討議する場。93年の細川護熙内閣から慣例化したとされる。法案の閣議決定など行政上の手続きが中心の閣議と違い、閣僚懇には決まったテーマはない。鳩山政権になって、この閣僚懇の時間が長くなっている。 政権発足直後の9月18日の閣僚懇でもさっそく