著:シュタイン・ミッツァー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo) 「今まで存在した中で最も洗練されたテロ指定組織」というイスラミック・ステート(IS)の地位の上昇は、シリア・イラクや海外の各地で関与している戦場での前例のないレベルの想像力と適応力、そして残忍性が伴っています。 彼らは2011年にイラクから米軍が撤退した後の治安の欠如を活用した上、シリアにおける権力の空白状態を賢く利用して革命の本来の目的を効果的に乗っ取ることに成功したのです。ISはシリアやイラクだけでなく、世界全体にも脅威として急速に現れる能力を持っていました。 突然、ISは単なるイラクの過激派グループからイラク、シリアと世界中に広大な領域を支配していると自称するカリフ制国家へ変化しました。その原因は、ISの戦場(主に最前線)で直面した様々な状況に対して迅速に適応できる能力と、適切に適応する独創的なアイデ