この画像を大きなサイズで見る 協同乳業研究所技術開発室は、4月23日、腸内常在菌が大脳の代謝系に影響を与えていることを代謝産物レベルで明らかにしたと発表した。この論文は「Frontiers in Systems Neuroscience」に掲載された。 腸内常在菌は人の健康、特に免疫系疾患や大腸ガンとの関与が知られているほか、近年では、肥満や寿命など大腸内環境と直接的に接していない全身系への影響も報告されるようになってきた。 その他、脳との関連性も報告されるようになってきており、腸と脳は、神経系やホルモン、サイトカインなどの共通の情報伝達物質と受容体を介し、双方向的なネットワーク「腸脳相関」を形成していることが分かってきたほか、最近の研究から、腸脳相関の腸管側刺激因子と腸内常在菌が強く関わっていることも明らかとなり、神経発達障害や脳の発達と行動にも腸内細菌群が影響することが報告されている。
