3月17 あの試薬の意外な使いみち カテゴリ:雑記 有機化学の実験室にはさまざまな試薬があり、それらの特徴をよく知って使い分けることが必要になります。しかしそうした試薬には、実験室外でも意外な使い方をされているものがあります。 たとえば塩化チオニルは、塩素化剤として最も広く利用される試薬です。アルコールのOH基を塩素に置換して塩化アルキルに、またカルボン酸を酸塩化物へ変換する能力を持ちます。副生成物は塩化水素と二酸化硫黄だけであるため、単に反応液を留去するだけでほぼ純粋な生成物が得られるので、この反応の際に真っ先に検討する試薬といえます。 この塩化チオニルは、電池の陽極として用いることで、高電圧の電池となることが知られています。陰極として金属リチウムを用いるため、塩化チオニルリチウム電池と呼ばれます。 塩化チオニルリチウム電池(Wikipediaより) 塩化チオニルリチウム電池は、長期間に
