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Self-Reference ENGINEに関するbanraidouのブックマーク (40)

  • Self-Reference ENGINE / 円城塔 - 誰が得するんだよこの書評

    2007年で一番面白かったSFです。簡単にあらすじを紹介すると、それまでひとつだった時空がてんでばらばらにはじけ飛んだ未曾有の危機「イベント」を前後して、人間やその他の知性体があれやこれやと奮闘するドタバタ喜劇、といったところでしょうか。喜劇というと語弊があるかもしれません。なぜなら彼らはいたって真面目に宇宙と世界の謎について探求しているのですから。しかし、その内容のあまりの突飛さ、常識の範疇を軽く超えるスケールのでかさを前にしては、思わず笑うしかありません。「高度に発達した科学技術は魔法と見分けがつかない」というのはかのクラークの言ですが、高度に発達したSFはギャグと見分けがつかない、と書をもって実感しました。 しかもただ単に大ぼらを吹いて読者を煙に巻いているのかと思えばそんなことはなく、グレッグ・イーガンやテッド・チャンにも通じる論理の深さと鋭さを併せ持っています。とはいえそれが完璧

    Self-Reference ENGINE / 円城塔 - 誰が得するんだよこの書評
  • 著者インタビュー:円城塔先生

    第一部:Nearside 9章 第二部:Farside 9章 より構成される。 設定: なにやら時間そのものが変質して、過去未来の関係がグチャグチャになった世界。もはや時間線は一方向に流れるのではなく、勝手気ままに進行しお互いに絡み合ってしまっている。この時空のねじれた宇宙では、超高速度の多数の「巨大知性体」が自分たちが有利な位置を得ようとして攻撃し合っている。 まあこれくらいが共通背景で、各章のお話の多様さは読んでみないとわかりません。SF者にも、そうでない読者でも、これは面白い!と思う話がいくつかあるはずです。 インタビューでは色々質問してますが、あくまで私自身の感想に基づいたものであって、もっと様々な読み方が出来る懐の深いだと思います。

    banraidou
    banraidou 2007/10/15
    「全体の把握は今やできない、という感覚が強くあります」
  • 伊藤計劃先生&円城塔先生トークショー - end-of-scan

    70年代生まれの私としては、同世代の話がとても面白かった。通過儀礼とか洗礼の受け方とか。俺はFM-7派でしたよ。そっか、機種依存性なんだw どちらの作品も終末観、諦念が強い、というところが個人的に山場だった。俺も話を考えててもそういう話しか思い浮かばなかったりする。円城さんによるとこれは70年代生まれだけの考え方みたい。下の世代はもっとポジティブだったりするらしい。これまで、こんな不毛な物語ばっか再生産しても如何なものか、と思っていたけど、書きたいもの書きゃいいんだ、と少し救われたような気分になった。同時に、この不毛さから逃れられないのかという欝な気持ちにもなった。 以下はメモです。二人の話があっちこっち飛ぶのでメモしきれていません。以下に書かれていることは、発言者の意図を正しく反映していない可能性が高いのでその点ご留意ください。 2007/08/25 SFファンによる、SFファンの為の夢

    伊藤計劃先生&円城塔先生トークショー - end-of-scan
  • 2007-07-18

    版の公式サイトができたこの期に及んで、まだ「ボーン・アルティメイタム」のキーワードがなかったので立てた。 US公式:http://www.thebourneultimatum.com/ 今回の悪役?はストラザーン演じるノア・ヴォーセンなのだが、予告編を見ると一瞬だけ激シブ親父スコット・グレンの顔が。 http://www.imdb.com/gallery/ss/0440963/Ss/0440963/BLCVNS_D030_14945.jpg.html?path=pgallery&path_key=Glenn,%20Scott アラン・シェパードやマンキューソ艦長と言えばこの人。どうでもいいことですが、この人80年代に「燃える男」でクリーシィやってるんだよな。 しかし、続編を作るつもりで書いたわけじゃないだろう1作目のエンディングで、特に意味もなく書いたであろう「黒バラ計画」という台詞を

    2007-07-18
    banraidou
    banraidou 2007/07/18
    芥川賞残念でしたねリポート。
  • 『Self-Reference ENGINE』をジョーク集と見るのはSFの色眼鏡かも知れない話 - 魔王14歳の幸福な電波

    『Self-Reference ENGINE』という小説のやってることが「ゆらぎの神話」そのものだという話をid:hakumaのウエ紙さんから聞いていたんですけれど、調べてみたらそのものズバリ著者のサイトでゆらぎの神話への言及があっておったまげたという話。 常にこちらの想像の枠外を行く、ありえない作品群だと思います。私たちの想像を凌駕する作品というのは、数は少なくとも存在しないわけではありません。グレッグ・イーガンさんや飛浩隆さんなど、常人にはとても追いつけないような圧倒的な想像力をもって遥かな未知世界を描き出す作家はいます。 でも、書に込められた想像力は、上に挙げたような類のものとは少し趣が異なる気がします。書が読者に与える衝撃は「どうしてこんなアイデアを思いつくことができるんだ」という種の驚きというよりも、「どうしてこんなアイデアで小説を書く気になれるんだ」といった感じの半分呆れま

    『Self-Reference ENGINE』をジョーク集と見るのはSFの色眼鏡かも知れない話 - 魔王14歳の幸福な電波
  • Laterna Magika SF作家 飛浩隆のweb録 - 極楽デビュー作三連発

    Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/01メディア: 単行購入: 11人 クリック: 362回この商品を含むブログ (260件) を見る SF書きの人たちが陸続と長篇でデビュー中。しかもめちゃめちゃレベル高っ。すごい活況です。 いやほんとうにいい時代ですねえ。(飛みたいなリタイア直前のロートルは、危機感も薄めでありまして、わりと余裕で模様眺めをしておりますですよ。) まずは、何はさておき話題沸騰の黄表紙『Self-Reference ENGINE』。 飛は書の帯の文を書かせていただくという栄誉に預かっておりますが、しかし、版元から送ってきたゲラの冒頭3ページ読んだだけで「これはいったいどう紹介すればよいのか」と頭をかかえました。まあ想像してみてください、わずか200字でこ

    Laterna Magika SF作家 飛浩隆のweb録 - 極楽デビュー作三連発
    banraidou
    banraidou 2007/06/30
    SREの帯の文章に苦労した件について。そりゃ、苦労もしますよね。お疲れ様です。/さらに「ジャン=ジャックの自意識の場合」と「虐殺器官」の感想も追加。こいつぁ豪華。「ジャン=ジャック」も早く読まなきゃ。
  • Self−Reference ENGINE - 与太郎プログラマの日記

    Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/01メディア: 単行購入: 11人 クリック: 362回この商品を含むブログ (260件) を見るなんというセンス・オブ・ワンダー。 頭の中が再帰でいっぱいになる。 初っぱなの短編、"Bullet"の途中で「あれれ?」と考え始めたら、頭が心地よくStack Overflowした。

    Self−Reference ENGINE - 与太郎プログラマの日記
  • Self-Reference ENGINE - idesaku blog

    Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/01メディア: 単行購入: 11人 クリック: 362回この商品を含むブログ (260件) を見る これはまた感想を書きづらいを読んでしまったな。。。 傑作。傑作だと思う。来年の星雲賞に推してもいいんじゃないか、ぐらいに思っている。思っているのだが、なぜそう感じるのか自分でもうまく説明できない、というかよくわかっていない。 遠未来(だと思われる)、大型化と高性能化を突き進めた巨大知性体がなにかをやらかしてしまったために、宇宙はたくさんの断片に分裂してしまった。その分裂したたくさんの時空における、他愛のない話(なんじゃないかなぁ)20編が収録されている。 とりあえず、地の文の書き方が絶妙なのでそれだけで面白く読める。 が、なんだろう、こ

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  • 『Self-Reference ENGINE』 - ブックスエコーロケーション

    Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05メディア: 単行購入: 11人 クリック: 362回この商品を含むブログ (260件) を見る 昔々あるところに、男の子や女の子が住んでいました。男の子がたくさんいたのかも知れないし、女の子がたくさんいたのかも知れません。男の子はいなかったかも知れないし、女の子はいなかったのかもわかりません。それとも全く当に誰もいなかったのかもわかりません。ぴったり同じ数だけいたということは、とてもありそうにありません。もともと誰もいなかった場合だけは別ですけれど――。 それは、あまりにもあっけない永遠だった。 ハヤカワSFシリーズJコレクション創刊5周年記念作品・文學界新人賞受賞後第1作。 よ、ようやく読み終えた。ロジカルにぽんぽんと投擲されるSF

    『Self-Reference ENGINE』 - ブックスエコーロケーション
  • Self-Reference ENGINE/円城塔 - 人間証明書

    結論から書くと、圧倒的に面白い。面白いのだけど…… Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/01メディア: 単行購入: 11人 クリック: 362回この商品を含むブログ (260件) を見る 進化しすぎた人工知性体が自然と一体化したとき、僕と彼女の時空をめぐる冒険は始まった。イーガンの論理とヴォネガットの筆致をあわせもつ驚異のデビュー作。Jコレクション創刊5周年記念作品 粗筋からしてなんのことやらさっぱりである上、実際に読んでみるとこの粗筋はあまり正確ではないことがわかる。小生、以前の日記で、ハヤカワ・オンライン・ニュースに載っていたこの作品の紹介文がいまいち要領を得ない内容であったと書いたが、いまならあの担当編集者氏の戸惑いがわかる気がする。この作品を紹介するのはたしかに難

    Self-Reference ENGINE/円城塔 - 人間証明書
  • Self-Reference ENGINE (のべるのぶろぐ 2.0)

  • はてなブログ | 無料ブログを作成しよう

    2024夏休み旅行 神戸・2日目【前編】 zfinchyan.hatenablog.com ↑1日目はこちら 6:50 わたしと夫だけ先に起床 前日に買っておいたお芋のパンで朝ごはん 昨日の疲れからか、なかなか息子たちが起きてこなかったので、ゆっくり寝かせてから10:00にホテルの下にあるプレイゾーンに行って、パターゴルフやバス…

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  • Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)(円城 塔) - ただのにっき(2007-06-07)

    ■ Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)(円城 塔) 方々で「傑作」との呼び声が高いので、積みあがった未読を押し分けて先頭に出てきた。 確かに傑作だ。が、どうにもおれは「ケッサク」と呼びたい気分が抜けない。傑作には違いないのだが、読んでいるあいだ中、頭の中で「SF終わったな」というリフレインがね……。ここで「SFなんてとっくに終わってるじゃん」とツッコミを入れようとした人は、自分の過去が改変されていると思った方が良い。 そもそも全編に渡って頻出する「巨大知性体」という用語がダサすぎる。それに、人工知性を描いていながら、シンギュラリティにまったく触れないわざとらしさ。「SFが終わったあと」を狙って投下しているとしか思えないではないか。これをハードSFに分類するのはお目出度すぎる。どうみたってギャグSFだよ、これは。 だいたい、円城塔という小説

  • Self-Reference ENGINE 再読 - 万来堂日記3rd(仮)

    Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者:円城 塔早川書房Amazon一読して、とても面白かったというのにさっぱりわけがわからなかったので、宣言どおり再読してみた。 しかし、さっぱりわけがわからないままなのであった! わはははは! 書は万人が楽しめる類のではない。だからこそ、万人にオススメしたい。 ここ最近の日SFで「10年に一度の傑作」といったら飛浩隆の「グラン・ヴァカンス」であり「ラギッド・ガール」であるかもしれない。 しかし「10年に一度の問題作」は間違いなく「Self-Reference ENGINE」であるだろう*1。 勢い余って、感想のリンク集を作ってしまった。さらに、その様々な方が書いた感想の中でどのような作家・作品が引き合いに出されているかもまとめてしまった。 やはりというか、みんな困惑したり興奮したり首をひねったりし

    Self-Reference ENGINE 再読 - 万来堂日記3rd(仮)
  • Self-Reference ENGINE - 万来堂日記3rd(仮)

    Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者:円城 塔早川書房Amazon ハヤカワSFシリーズJコレクション5周年記念作品。背の青い他のJコレとは違い、背も表紙も裏表紙も黄色一色。 読了した。 というか、一通り読んでみた、といった方が近い。 正直、困惑している。 プロローグとエピローグ、それに加えて18の章で構成されているこの長編は、緩やかなまとまりを見せながらも、基的には独立している、ように一見思えるのだが、実はそうではなかったような気がしている。ものすごくそんな気がしている。 というか、穏やかなまとまりどころかそもそも全然まとまっていないような気もするし、それとは逆にものすごくまとまっているような気もしている。 それぞれの章も、「短編」というよりも「発想・思いつき」のような気もするが、そんなことはない気もしている。 わけわかんないでしょ

    Self-Reference ENGINE - 万来堂日記3rd(仮)
  • 異色な物語その他の物語: 『Self-Reference ENGINE』 円城塔

    話題のなので手を出した。意外と流行りものも気になるのであった。  フクザツなことは分からないので、結局のところ大層よく分からない話ではあった。  しかし楽しめなかったということはなく、ひんやりとした冷たい笑いの漂う奇想小説といった楽しみ方もできる話であった。どこへ行くのか見えない話の展開や、思っていたより多彩な語りぶりに感心。ボルヘスのようにもカルヴィーノのようにも感じられるところもあったりする。Freud、Bomb、Yedoあたりが面白かったかな。特にYedoには意表をつかれた。下敷きとなったSFネタも目に付くように提示されているので、SFファンであればまず楽しめるのでは。  もう文學界新人賞をとっているそうだ。何はともあれ注目の新人であることは間違いない。

  • 『Self-Reference ENGINE』

    Self-Reference ENGINE/円城 塔 ¥1,680 Amazon.co.jp ■評価 B ■基情報 著:円城塔 刊:ハヤカワSFシリーズ Jコレクション 初版発行:2007年5月25日 ■読書期間 2007年5月26日~28日 ■感想 要約が難しいです。 演算機能の限界を超えるために自然現象と化した巨大知性体群がばらばらになった時空系列を管理する世界で人間がどう生きるかという話――というとかなり語弊があるなあ。そんな綺麗な小説ではないし。論理的に馬鹿げた話です。 形式としてはゆるやかに関連する短文が並んでいるだけです。ひとつの世界が浮かび上がるとか、隠された真相が明らかになるとか、そういうことはありません。短文は最後になんか決意したり、格好良いこと言って締められるので、このあたりがヴォネガットの手法なのでしょうか。しかしヴォネガットは最後を導く為の流れはなく、何処からと

    『Self-Reference ENGINE』
  • 天にまばゆくヤクザ - 合言葉は、ボスコーン!

    というわけで、「Self-Reference ENGINE」についてざっと。いつも通り、四つ星満点評価。 円城塔 「Self-Reference ENGINE」  ☆☆☆★(場合によっては☆☆☆☆) いやまぁ、この面白さはちょっと説明に困る。ヨタとか馬鹿とかそういうようなお話が大半の、短編から成る作品ではあるんですが、やってる事はコテコテのSFというか、理論の色がかなり強い。むしろ、理屈と理論で凝り固まった宇宙世界を文系青年が自分なりに解釈して表現したらどうなるのか、という感じに近い。お話自体は結構ふざけているというか、時たま脱力系が出たりするんだけども。 それでも、筋から脱線しているとしか思えないような短編が、おぼろげながらも一つの点に重なり合っていく感覚はちょっと凄い。ラストの4篇やエピローグに至っては、どことなく心地よい感傷すら覚えてしまうわけで。なんというか、諦念や忘我の境地がほ

    天にまばゆくヤクザ - 合言葉は、ボスコーン!
  • Self-Reference ENGINE|TRANS reCORD: irregular informant

  • 円城塔 - mmtakaの日記

    Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/01メディア: 単行購入: 11人 クリック: 362回この商品を含むブログ (260件) を見る普通に頭のいい人が邪気眼的想像力をSFのガジェットで炸裂させた。エターナルフォースブリザードの代わりに人工知能云々で果てしないバカSF短編の洪水を楽しんでください。たぶんSFファン以外は全然おもしろくないと思う。一応筋はありますがそれぞれの編は独立してます。こんなのを書けてしまうのはすごいことなのかもしれないが好事家しか褒めない感が出まくり。ネタだけ思いついて後は茶化してみましたって感じられてそれでヴォネガットって言われてもな、ネタもイーガンの方が美しいし。でも読んでる時はワクワクできた。心に残るタイプではなかっただけで。

    円城塔 - mmtakaの日記