コミックレンタルを入れてもセルの売上げは落ちていない-。小学館がカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)レンタルユニットとMPDの協力を得て、このほどまとめた「コミックレンタルによるセルへの影響調査」で明らかになった。コミックスのセルとレンタル双方の売場を持つTSUTAYA6店舗において、小学館の九作品の販売冊数・レンタル回数を18カ月に渡って調査。その結果、セルの売上げは下がらず、セルとレンタルが棲み分けしている実態が分かった。棲み分けが可能になったのは、発売日から一カ月間は新刊本を貸与できない「貸与準備期間」を設定したことが大きく機能しているという。今回の調査を担当した小学館の佐藤隆哉取締役は「レンタルが有料試し読みの役割を担っている。今後はそのユーザーをセルへ誘導する方法を検討して、潜在読者の掘り起こしにつなげていきたい」と総括する。 同調査は2008年6月~09年11月、小学館