美術館に行っても何も感じないと悩むあなたのための美学入門 これまで重視されてきた美的判断ではなく、対象にふれる際の人間の「注意」と「経験」に着目し、異文化における美的経験の理解も視野に入れた、平易かつ大胆、斬新な、美学へのいざない。 「本書は入門書であると同時に、著者の色(=美学観)が比較的はっきりと打ち出された一つの美学書でもある。カントや美的判断に対する手厳しい批判など、入門書としてはいささか異例の記述が見られるのは、その証左である。一方で本書は――たとえば四つの美学説の批判的検討が美学史の簡単な紹介も兼ねている、というように――、啓蒙的な内容ももちろん含むし、何より(狭義の芸術に限らない)身近な例を用いつつ平易な語り口で進み、前提知識なしに読んでも美学という学問のイメージをつかめるという点では、一般的な入門書の役割を十分果たしてもいる。」(訳者解説より) 原書 Aesthetics: