厚生労働省は2024年7月5日に、平成5年版(2023年版)の「国民生活基礎調査の概況」を発表した。この調査は国民生活の基本事項を調べ、各行政の企画や運用に必要な資料を収集する目的で行われているが、日本における市民生活の実情を把握できる多彩なデータが盛り込まれている。今回はその中から「世帯単位での平均所得金額」を確認し、その動向について精査していくことにする(【発表ページ:令和5年 国民生活基礎調査の概況】)。 平均所得は524.2万円、平均所得以下の世帯は62.2% 今調査の調査要件および注意事項は、先行記事の【世帯平均人数は2.23人…平均世帯人数と世帯数の推移(最新)】にて説明している。そちらを参考のこと。 早速だが次のグラフは、2022年までの各年における世帯所得の平均額推移を示した図。全世帯の他に、高齢者世帯(65歳以上の人のみ、あるいはそれに18歳未満の未婚の人が加わったもの。