通り魔殺人事件から6月で5年になる東京・秋葉原は、地元商店会の街づくりなどで“安全な街”に姿を変えた。その一方、警察による職務質問強化に表れるように、オタクが危険視されているという。 3月某日夕、秋葉原の一角で男性同士がもみ合う姿があった。屈強な体格の丸刈り男性が、眼鏡をかけたオタク風の男性を路上の柱に押し付け、その腕を背中に回してねじり上げていた。 丸刈り男性は「横断歩道ですれ違ったときに、彼が自分の顔を殴ってきたんだ」と周囲の野次馬に説明。「秋葉原は通り魔もあっただろ。危ないからこう(動けないように)するんだ」とも。野次馬たちも「そうなのか」「やりかねないね」と納得していた。対する眼鏡の男性は「違いますよ。あなたが僕の背中を殴ったんだろ」と弱々しく反論。 野次馬も増える現場には十数分後、救急車とパトカーが駆けつけて2人はやっと体を離した。眼鏡の男性が加害者のようだが、目撃者は「あまりに