駅に停車中の鉄道車両の連結部に乗客が転落するのを防ぐため、カバーなどを取り付けた車両が増えているが、先頭車両同士をつなぐ部分にはなく、安全対策が遅れている。JR西日本の駅では6月、このすき間に乗客が転落し、負傷する事故が発生。視覚障害者からは「開いたドア部分と間違えやすく危険」と切実な声が寄せられるが、法的な規制もなく、対策は鉄道会社によってまちまちなのが現状だ。(足立 聡) 今月5日夜、大阪市のJR東西線加島駅で、西明石発松井山手行き普通電車(7両編成)の4、5両目の連結部分に酒に酔った乗客が転落。電車は出発したが、ホームにいた乗客が車掌に知らせ、非常停車して救助された。通常、連結部にはゴム製の「転落防止用ほろ」が付くが、先頭車両同士だったため付けられていなかった。 国は2002年5月以降製造の車両に対し、連結部へのカバー取り付けを義務付けたが、先頭車両同士の部分は技術的に難しいとして対