通販や一般の店舗などを含む小売業界で、返品の制度を悪用する客が存在するという。実際にテレビ通販の業界内で「困った客がいる」という声が上がっている。商品を買って実際に使用した後に返品。最初から買う気はなく、商品をレンタル代わりに使用していると思われる人々が存在するという。米国では「ワードロービング」と呼ばれ、「返品詐欺」の一種とされている。日本でも同種の行為が行われているものの排除は簡単ではない。特にテレビ通販会社では、積極的に排除に動こうとしない事情もある。その結果、倫理観に欠けると思われる人の「やり得」状態が続く。テレビ通販関係者に話を聞いた。(ジャーナリスト・松田隆) ●「1度使って返品」の繰り返し テレビ通販は、販売する主体の違いで3つの形態がある。 1)通販専門放送局 2)テレビ局通販 3)テレショッパー 1)は「ショップチャンネル」と「QVC」で通販番組の放送局、2)は主にキー局