マツダ CX-30開発主査 佐賀尚人さん(以下、佐賀):はい、ハード面の共通化ではなくて、ソフト面、「これが理想」という考え方を共通化する。それを実現するためにはハードの違いを許容する。けれど、設計・製造のシミュレーションを先行して行うことで、開発の時間とコストを低減する。もちろん製造もですね。言うは易くで大変悩み、苦労もしましたが。 ―― 「理想」にどうアプローチするのかですが、ご神体じゃないですけど、まず「こういう具体的な理想の姿」があって、これをファストバックやセダンで表現すると「3」になって、SUVで表現すると「30」になるんだよね、という感じでしょうか。 佐賀:そうですね、「マツダとしての理想って何」というところから入ります。我々は車種も少ないので、「どのクルマに乗っても、マツダらしい」と感じていただきたいですからそこは外せません。その中に、それぞれの商品としての表現の違いという