慰安婦問題をテーマとしたドキュメンタリー映画『主戦場』をめぐり、ケント・ギルバートさんら5人の出演者が、監督と配給会社を相手取り、映画の上映差し止めと計1300万円の損害賠償を求めている裁判。その判決が1月27日、東京地裁で言い渡される。公開直後からSNSで話題となった作品はなぜ争われているのだろうか。これまでの経緯を振り返る。(ライター・碓氷連太郎) ●監督をつとめたのは日系アメリカ人 監督をつとめたのは、米フロリダ州出身の日系アメリカ人、ミキ・デザキさん。2007年に来日し、2012年まで山梨と沖縄の学校で英語指導助手をつとめた。その後、帰国したデザキさんは2015年、上智大学大学院進学のため再来日し、慰安婦問題をテーマにした映画の制作をすすめた。 完成した『主戦場』は2018年に韓国の釜山国際映画祭で初上映され、日本でも2019年4月から公開が始まった。ジャーナリストの櫻井よしこさん