──9月に刊行された『美術のトラちゃん』、10月刊行の『常識やぶりの天才たちが作った 美術道』の双方とも反響は大きく、すぐ増刷に。人気の理由はどこにあると思われますか。 実感はあまり湧いていませんが、どちらも時間をかけてつくった本なのでうれしいです。『美術のトラちゃん』は2021年7月から2年弱、「CINRA」での連載をまとめたものですし、『美術道』は声かけていただいてから1年半ほど執筆を続けてきました。 『美術のトラちゃん』のウェブでの連載は、1回につき2ページという短さなので、いつも伝えきれない何かが残ってしまう感覚はあるんです。だから、解説を足して本のかたちに改めてまとめたいとずっと思っていました。そういう本をつくることができれば、絶対いままでにないおもしろいものになるという自信もありましたし。本になったことで、色々とこだわってつくってきた部分に気がついてもらえた気がします。例えば最