■哲学の名言・格言 ベルクソン『笑い』 虚栄心の特効薬は笑いであり、 そして本質的に笑うべき欠点は虚栄心である。 純粋に理智の人たちの社会においては、 人は多分もはや泣くということはないであろう。 だが、依然として恐らく笑うことはあるであろう。 引き離れてみたまえ、われ関せずの見物人となって生に臨んでみたまえ。 多くのドラマは喜劇に変ずるであろう。 よき読書家には俳優の素質があるのと同様に、 機智の人には、幾分詩人的なところがある。 おかしみの中に不条理に出くわしても、それは何でも構わない不条理ではない。 それは一定のちゃんとした不条理である。 それがおかしみを創造するのではなく、 むしろそれがおかしみから出て来ているのである。 笑いもあぶく玉を立てる。それは陽気である。 がしかし、それを味わうためにこの泡を採集する哲学者は、 時としてそこに、ほんの少量だが、一抹の苦味を嘗めさせられるであ