『希有未曾有法経』(パーリ中部123)という古いお経があります。この世で仏陀となる菩薩が出生する際に現れる、17の奇跡的な瑞祥(希有未曾有法)を列挙した経典です。 前回紹介したこの『希有未曾有法経』(パーリ中部123)について、もう少し読んでみたいと思います。 原始仏典〈第7巻〉中部経典4 作者: 中村元,森祖道,浪花宣明,松田慎也,長尾佳代子,勝本華蓮,出本充代出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2005/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る ご説明したとおり、17の奇跡的な瑞祥(希有未曾有法)はほとんどが神秘的な内容になっています。しかし実際にこの「如来の希有にして未曾有の法」を「(釈尊から)面前でお聞きし、面前でお受けしている」と前置きして話しているのは、ほとんどアーナンダ尊者なのです。釈尊はそれを全部聞いてからちょこっとコメントするだけ、というのがミソです。