佐々木閑さんと宮崎哲弥さんの対談新刊『ごまかさない仏教 仏・法・僧から問い直す』(新潮社,新潮選書)を読みました。結論からいうと、たいへん読みどころの多い良書です。 ごまかさない仏教: 仏・法・僧から問い直す (新潮選書) 作者: 佐々木閑,宮崎哲弥 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/11/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 宮哲さんが巻頭言をユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』の引用からはじめているあたり、掴みはバッチリ。ちなみにハラリはヴィパッサナー瞑想の熱心な実践者です。仏教徒と公言しているわけではないようですが……。 本書でもっとも印象的だったのは、佐々木閑さんが仏教学者の藤本晃さんを名指しして「テーラワーダ歴史原理主義者」として強く批判していたことです。(165p仏教に輪廻は必要なのか,284p~295p