大阪・阿倍野区にある老舗の傘店「丸安洋傘」が開発した「サイレントアンブレラ」。 普通の傘と違い、メッシュ生地と通常の生地の2層構造になっています。外側のメッシュ生地が雨をはじき、内側の生地との間に空間を作ることで雨音が軽減されます。その名の通り“静かな傘”なのです。 開発に携わった丸安洋傘の傘職人、川口博文さんは「これまでは、雨音の良い傘が良い傘だといわれてきた」といいます。では、なぜ“静かな傘”を開発することになったのでしょうか。 きっかけは約18年前、先代の社長に寄せられたある相談でした。 「視覚障害があり、雨の日は傘に当たる雨音で普段歩く際に頼りにしている音が聞こえづらい。雨音のしない傘を作ってほしい」という切実なオーダーだったのです。