本作は、1980年代の日本の田舎町を舞台にしたアドベンチャーゲーム。毎夜不思議な夢を見る少年“アユミ”が、大型台風の接近を機に不思議な事件に巻き込まれ……という導入部から、町に隠された謎の真相を探る冒険に乗り出すストーリーが展開する。デモ版では、平和な日常に決定的な変化が訪れるまでのプロローグパートを体験できた。 何といっても、陰影に富んだ手描きスタイルの背景グラフィックが圧巻。街並みのディティールに“昭和らしさ”をふんだんに盛り込みつつ、神社など神秘的な場所の空気感を過不足のない画面エフェクトで表現していたりと、“こういう世界”がモニター内に自律的に存在しているかのような印象を受けた。8月に開催されたインディーゲームの祭典“BitSummit X-Roads”でVISUAL EXCELLENCE AWARDを獲得したのも納得のクオリティーだ。 日本のファミリーアニメ風のデザインの登場人物