1901年(明治34年)、白岡あさは「日の出女子大学」の入学式での壇上にて、学問を推奨する祝辞を入学者に述べていた。 遡ること1861年(文久元年)、京都の豪商・今井家の次女・あさは、お転婆で好奇心旺盛な11歳の少女だった。ある日、女ゆえに学問を許されないことや勝手に結婚を決められたことに不満を持ち、父・忠興に猛反発して押入れに閉じこもる。そこへ訪れた許婚の白岡新次郎は、ゆっくり考えた上で将来を決めるよう諭し、梅の木で誂えたそろばんを贈る。やがて父からそろばんの手習いを許されてその才能を発揮、いつしか店の番頭たちが目を見張るまでに上達していく。(第1週) 時は流れ1865年(慶応元年)、15歳に成長したあさは相変わらずお転婆で、両親や付き人たちを悩ませていたが、同年春に姉・はつと、それぞれ祝言を挙げることが決まる。しかし久々に面会に現れたはつの許婚・眉山惣兵衛は冷淡で、義母となる菊からは威