Yさん(49)は、とある有名企業の中間管理職。大学までラグビーの選手だった巨漢だが、今はお世辞にも「引き締まっている」とは言えない。社会人になって運動をしなくなったのに、食欲だけは変わらず、肥満体になってしまったのだ。 数年前からは血糖値の高さも指摘されていたが、激務とストレスで放置していた。 ©iStock.com 歯科医院では「取り立てて治療が必要な状況ではない」 そんなYさんは一昨年の秋、左の下の奥歯に痛みを感じるようになった。初めは無視していたが、痛みはたびたび襲ってくる。忙しかった仕事がちょっと落ち着いたこともあり、歯科医院を受診した。 彼の歯痛は、つねに痛んでいるわけではない。なぜか、早朝の出勤時や夜遅くに帰宅する時、あるいは駅の階段を上がった時などに痛くなる。仕事中や自宅でくつろいでいる時に痛くなることはあまりない。歯科医院を受診した時も痛まなかった。 「せめて歯医者さんに診