ビッグデータという言葉に、近頃ますます脚光が当たっている。雑誌ハーバード・ビジネス・レビューの2012年10月号(英文版)でも、“GETTING CONTROL OF BIG DATA”という特集が組まれている。 マーケティングの雑誌でビッグデータが取り上げられることは非常に良いことである。また、多くの議論がなされることも望ましい。 ますます科学的なマーケティングが進むことになるはずである。しかし、課題もある。それは、日本企業のマーケティング担当者中には、統計の専門家、数学の専門家が少なく、基本的なデータの理解に間違いが生じやすい点である。 そこで、今日は平均値という、一番なじみの多い値のマジックについて、少し考えてみたい。 平均値は、統計の1つの代表値にすぎない 読者に平均値の定義の説明をする必要はないだろう。だれでも、平均値は計算できるだろうし、報道やビジネスにおいても、例えば、「平成
