■次回は朗読漫才企画!? 朗読と漫才の共通点とは
――企画時、今回はおふたりで「朗読」と決められたそうですが、今後何かやる機会があればどんなことをやりたいですか?
明:何がしたいです?
彰:公演にあったセリフじゃないですけど、できることが限られているかなと。舞台もできないし、ましてや漫才的なことなんて絶対に無理だし。朗読劇くらいしかできないですよ。
明:あははは。じゃあ、“朗読漫才”なんてどうですか?
彰:朗読で漫才って成立しますか!?
明:僕もやったことないんで分からないです(笑)。けど、今回だって会話のやり取りだったじゃないですか。朗読劇と言ってしまうにはもったいない気がしたんですよ。手に持ってる台本を置いてこのまま動いたらもうお芝居やん、って。
――明さんから言わせると、朗読と漫才の違いと共通点とは何なのでしょう?
明:うーん……、今回の『USHIROMUKI』に限っては、すごく似ていますけどね。言い分がぶつかり合って目的に向かっていく点は同じだから、それがお笑いに寄っているかどうかの違いだけっていう。石田さんのテンションがバーッと振り切れるまで上がっていったらこっちは下がるしかないのも漫才と一緒やし。
なので、僕は言い合いのシーンは特に楽しかったです。エンジンかかりすぎて、石田さんのセリフを食っちゃうこともよくありましたね。
![Wイシダ インタビュー 石田彰・石田明](https://animeanime.jp/imgs/zoom/257705.jpg)
――彰さんは、普段の朗読よりも動きを多めに入れて演じられたんですよね。それにはどういった意図が?
彰:普段の朗読では、頭の中で映像のシミュレーションはしますが、動きは軽く目線を外すくらいで仕草をことさら分かりやすく表現することは抑えています。マイクに合わせないといけないし、舞台としての統一感も必要だからです。
役柄の影響もありますが、今回は自分の気分を乗せるためにわざと大げさにバタバタしてみました。演出さんから「抑えて」って言われないのをいいことに(笑)。言われるまではやっちゃおうとした結果、そのままになりました。
明:僕は朗読劇そのものが未経験で「どうやったらええんやろ?」って感じだったんですけど、初日が終わった後に撮影の方から「明さんは台本を読み過ぎです、もっと前を見てもらわないと映像が撮れないです! 彰さんを見習ってください!」と言われちゃって。
だから次から彰さんのマネをしてみたんですが……ボロボロになりました(苦笑)。
彰:そりゃあそうですよ。僕も過去に苦い経験があります。稽古では台本を見ながら演じていたのに、本番でお客さんに乗せられてつい興が乗ってしまい、台本から目線を外して大失敗したことがありますから。
明:そうなんですか!? 石田さんでもそんなこともあったんですか。
彰:そりゃあ、急にやったらなりますって(笑)。
明:たしかに、本番前に「今日は彰さんのマネしてやってみます」って相談したら、「絶対にやらないほうがいいですよ!」とおっしゃっていましたよね。稽古でやってないことやったら絶対ダメって言ってもらったのに、「いや、やる!」ってやったらほんまにボロッボロになって。「すいません!」って、後で平謝りでしたよ(笑)。
![Wイシダ インタビュー 石田彰・石田明](https://animeanime.jp/imgs/zoom/257861.jpg)
――そういうエピソードを知ったうえでDVDを見ると面白そうですね。見返すときに「ここを見てほしい」といった注目ポイントを教えてください。
彰:観客の皆さんがどこまで深読みされるのかは分からないですが、何度も繰り返し見ると「ここ焦ってるな」とかが見えてくるんじゃないかな、と……。見えちゃうことはしょうがないので、だったらそういう粗を探すのもひとつの楽しみにしてもらうのもいいかなぁって思います。2、3回くらいにとどめてくれれば、「いいものを見た」で終われるかな(笑)。
明:ちょうどそれくらいでね(笑)。3回以上見る方は、映像は見なくて声だけで楽しんでもらえたら。
彰:あはははは!
明:そしたら皆さんそこまで気にならないと思います! 映像を見るのは3回まで!