産業技術総合研究所(産総研)と茨城大(茨城県水戸市)は、唾液に含まれる物質で慢性的な睡眠不良を高確率で判定できる技術を開発したと発表した。睡眠障害はうつなどの精神疾患や生活習慣病の発生リスクを高めることが知られているが、その診断については当事者の主観に依存した手法が中心だった。今後は試薬キット開発を視野に、自宅や職場、高齢者施設などで活用できるセルフヘルスケア技術を確立したい考えだ。 産総研などによると、睡眠を巡っては、日々の睡眠脳波を計測できるサービスが実用化されている。しかし、慢性的な睡眠障害の診断は、国際指標「ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)」や睡眠日誌など当事者の主観による自己評価が中心だった。 今回開発に取り組んだのは、産総研細胞分子工学研究部門上級主任研究員の大石勝隆氏と人間情報インタラクション研究部門主任研究員の甲斐田幸佐氏、茨城大学術研究院応用生物学野教授の豊田淳氏、同講
